近世・近現代の人物


スケッチ(full size=69KB)

 「近世・近現代の人物」では、越後・佐渡が生んだ各分野の多彩な人物を紹介します。案外知られていないことですが、新潟出身の人物の中には、近代日本の先駆的な役割を果たした人がたくさんいます。「こんなにすごい人がいたのか!あの人も新潟県出身だったの!」といった驚きと感動、そして脈々と流れる新潟県人の気質を体感してください。

 現代でも多くのファンを持つ、江戸時代の越後を代表する人物、良寛(りょうかん)。その同じ時代、越後の雪を全国的に紹介し、後々まで読み継がれるベストセラー『北越雪譜』(ほくえつせっぷ)を書いた鈴木牧之(すずきぼくし)。この二人の文人(ぶんじん)の紹介で人物の展示は幕を開けます。良寛では、越後の大地に生きた「良寛様」の実像を生活や人々との交流から、鈴木牧之では、出版まで40有余年を費やした『北越雪譜』出版までの苦労を、滝沢馬琴(たきざわばきん)ら江戸の文人との交流から描きます。
 こうした人物の登場の背景には、文化をたしなむ風土の成熟がありました。江戸時代の越後では、「晴耕雨読(せいこううどく)」(晴れたら農業にいそしみ、雨が降ったら勉強しよう)という健康的な教育の気質がはぐくまれ、私塾が繁栄しました。なかでも、鈴木文台(すずきぶんだい)の開いた長善館(ちょうぜんかん)は近代日本を担う多彩な人物を輩出しました。長善館に学んだ子供たちの一日の生活を映像で再現します。
 さらに、私塾の学統を軸にして、あらゆる分野にわたり、近代日本で先駆的・全国的な業績を残した越後・佐渡の人物を、巨大なグラフィックとパソコン検索で紹介します。
 新潟県出身の人物について目立つことは、大きな辞書の編纂者が多いことです。それは粘り強い新潟県人の気質の象徴ともいえます。ここでは、前人未到の境地に達する、まさに「辞書の巨峰」というにふさわしい二人の業績を紹介します。世界的に有名な漢字のバイブル『大漢和辞典』を編纂した諸橋轍次(もろはしてつじ)と、日本の歴史地理の先駆的集大成となった『大日本地名辞書』を編纂した吉田東伍(よしだとうご)。彼らの辞書編纂がいかにすごい仕事であったか、原稿の量を目に見える形で表現します。観覧者は驚きと衝撃を受けることでしょう。
 なお、この場所では展示替えを予定しており、「辞書の巨峰」と相互に入れ替わる形で、「流行作家坂口安吾(さかぐちあんご)の仕事場」の復元を行います。辞書の編纂に象徴されるような地道な県人気質とはまったく正反対のキャラクターながら、今なお強力なインパクトを持つこの人物から、新潟県出身者の幅の広さが実感できるでしょう。
 さらに人物検索の中に入っている人物から、いち早く海外に目を向けた近世の先駆者と盲人教育の先駆的役割を果たした高田盲学校については特に、資料展示で紹介します。


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